アーチェリーって

アーチェリー競技って!<競技の種類

日本で、主に行なわれているアーチェリー競技は次のような種目があります。

アウトドア・ターゲット

屋外の競技場で行なわれます。近年はリカーブボーについては70mで、コンパウンドボーについては50mで、36射×2回、合計72射を射つ競技が主流となっています。現在は90m、70m、50m、30m(女子は70m、60m、50m、30m)の各距離をそれぞれ36射づづ、合計144射を射つシングル・ラウンドの競技は少なくなってきました。
オリンピックや国民体育大会では、70mの距離で行われています。
ローカルの競技会では、ハーフ・ラウンドとして、50m、30m(合計72射)で行なわれる大会も多く開催されています。

 

インドア・ターゲット

主に屋内の競技場で行なわれます。18mの各距離を30射×2回射つ競技が多く行なわれています。屋内競技なので、日本ではアウトドアシーズンの終わった冬に開催されることが一般的となっています。

 

フィールド・ラウンド

野山にフィールドアスレチックのように配置された的を、コースにしたがって順に射って回る競技です。的までの距離は、最長60mから最短5mまでで、12ポストまたは24ポストで構成されています。的の大きさも大小4種類の大きさの的があります。

 

小平市アーチェリー連盟がよく利用するフィールドアーチェリー場をご紹介します。

 花のやまフィールド・アーチェリー 東京都町田市

 加賀美フィールド・アーチェリー  山梨県笛吹市

 

いろいろな形の弓があるようですが?

アーチェリー競技に使用される弓は、競技区分に合わせて3つの種類あります。

ベア・ボウ==(BB)

弓本体のみで使用するタイプの弓、いわゆる裸弓です。
サイト(照準)及びスタビライザー(小型の物を除く。)の装着はできません。当然、RCやCPと比べて命中率はよくありません。
シンプルゆえの面白さがあり、全国的には多くの愛好者がいます。小平市アーチェリー連盟でも1名のアーチャーが活躍中です。

下の写真は、2000年「東京インドアオープン」ベアボウ部門優勝の清水延夫さん(鷹の台クラブ所属)

 

リカーブ・ボウ==(RC)

現在オリンピックの競技で使用されているタイプの弓です。 サイト(照準)及びスタビライザーの装着が認められています。
日本でアーチェリーといえばこのタイプの弓を思い浮かべる方が多いと思います。世界的には、オリンピックに使用される特殊な弓といえます。
このリカーブ・ボウからサイト(照準)及びスタビライザーを外すとベア・ボウになります。基本的には同じ弓です。

 

コンパウンド・ボウ==(CP)

カム・ホイール(偏心滑車)を利用して、より少ない力で引くことができる弓です。 サイト(照準)及びスタビライザーの装着が認められています。サイトも2点以上が認められているため、命中率は上の2タイプよりはるかに優れています。もともとはハンティング用に開発された弓ですが、楽な力で引くことができるため、社会人や年配者、女性を中心に人気が高まっています。外国では一般的(ポピュラー)な弓です。日本でも多くのゲームで、コンパウンド・ボウによる参加者が増えています。
ただ残念ながら、現在は国体やオリンピックには、この弓を使った種目はありません。



弓 の 豆 知 識

和弓(モンゴリアン型)と洋弓(メディタレイニアン型)

一番の違いは、弓に対する矢の位置です。的に向かって、和弓は右、洋弓は左になります。弓の長さも和弓は長く、洋弓は短いです。
競技方法などはまったく違いますが、アーチェリー競技に和弓で参加することは可能です。競技区分は、ベア・ボウということになるのでしょうか。

 

クロスボウ(石弓またはボウガン)

これはアーチェリーではありません。広い意味では弓具のひとつですが、アーチェリー競技の範疇には入っていません。マスコミ等で「洋弓を使った事件」として報道されたもののほとんどは、このクロスボウのことです。
ちなみに、息子の頭の上においたリンゴを射止めたウイリアム・テルは、クロスボウの使い手で、ロビンフッドはアーチェリー(ベア・ボウ)の名手です。お間違えなく!
そして和弓の名人は、ご存じ那須与一ですね。
それから、映画「ランボー/怒りのアフガン」に出てきた弓はコンパウンド・ボウです。
最近では、「もののけ姫」の主人公「アシタカ」が弓の名手ですが、彼は状況に合わせて様々な方法で射っていました。

 

アーチェリーは誰でもできる?

はい、誰でもできます。老若男女、それぞれの体力や筋力に合わせてアーチェリーを楽しむことができます。弓は腕力で引くものではありません。あくなき好奇心と楽しむ心があればOKです。 身体障害者のアーチャーも多数います。

 

アーチェリーは何処で練習するの?(練習場所)

アーチェリーは危険な”飛び道具”でもあります。何処でも練習できるというわけではありません。安全ためのきちんとした設備と管理が行なわれている射場(シューティング・レンジ)以外では弓を射ってはいけません。雑誌「アーチェリー」には各地のシューティング・レンジが紹介されています。私たちのクラブは小平市の体育館や都立小金井公園の弓道・アーチェリー場で練習しています。
公設のスポーツ施設の場合、アーチェリー専用の射場は多くありません。一般的には弓道場を利用することになるのですが、アーチェリー専用の状態が確保できない場合は初心者の方はやめた方が無難でしょう。
私たちのクラブでは、主に弓道場を団体貸切にして練習しています。
都立小金井公園の弓道・アーチェリー場は1日交替で弓道の日、アーチェリーの日というように利用を区分しています。偶数日がアーチェリーの日です。

 

アーチェリーはどんな練習をするの?(練習方法)

一般的な体力トレーニングや体幹トレーニングで十分です。早く上達したいために素人筋トレをやって肩をいためた初心者の方を多く知っています。
ゴムバンドを使ったドローイング練習はよく行なわれますが、これは筋力をつけるためではなく、フォームやシューティング感覚を磨くために行なわれているものです。
アーチェリー競技は、ほぼ1日中立って弓を射ち、歩いて射った矢を取りにいく競技です。基礎体力をつけるためのランニングなどのトレーニングが有効です。しかし、中高年になってアーチェリー始める場合はなかなかそういうこともできないでしょう。ウォーキングなどを行うことで、いい結果につながると思います。

 

アーチェリーを始めたいけど何処に行けばいいの?(練習場所)

先ず、私たちのクラブにご連絡ください。一緒にアーチェリーを楽しみましょう。初心者教室を定期的に開催しています。初歩の初歩から丁寧にご指導いたします。(初歩的、基礎的なことしかご指導できないのですが…。)
そのほか、お住まいの地元のアーチェリー・クラブなどは、市町村の社会体育担当部署にお尋ねになると紹介していただけると思います。または、アーチェリー・ショップやアーチェリー場に問い合わせてみるのもよいでしょう。全国のアーチェリー・ショップやアーチェリー場は「ARCHERY」誌に紹介されています。
都立小金井公園の弓道・アーチェリー場では第3、4土・日曜日(偶数日)には指導員により初心者の指導が受けられます。
アーチェリーは生涯スポーツです。スポーツを通じて幅広い人間関係を創ることも大切なことだと思います。何処かのクラブに所属して同好の仲間と一緒にアーチェリーを楽しまれることをお勧めします。

 

アーチェリーに関する雑誌はあるの?

現在、日本語で読むことができるアーチェリー雑誌(定期刊行)は1誌あります。
全国のアーチェリー・ショップやアーチェリー場なども紹介されています。
(株)レオプランニング発行 「ARCHERY」 950円(偶数月の20日発売)
書店でも扱っていますが、予約購読されるのが確実でしょう。(置いていない書店が多いと思います。)

 

アーチェリーを始めるのにいくらかかるの?(弓具の価格)

始めは射場の貸し弓で練習を始めることになります。自分の筋力にめどがついたら自分に合った弓を揃えましょう。上達につながります。
以下に中・上級者クラスまで長く使える、必要な道具の一式と価格をご紹介します。
これより安価なもので揃えることも可能です。とかく道具を使うスポーツは、技術(スコア)を道具(お金)でカバーしようとしがちですが、トップ・アーチャーであればそういうこともあるかと思いますが、一般的には、高価な弓を揃えたからといってよく当たるとは限りません。自分の体格に合った道具を揃えることが重要です。
特に、コンパウンド・ボウの場合は弓の種類や道具の種類が非常に多く選ぶのに迷うところです。一つ一つが高価であるため、いろいろ試してみて自分のシューティング・スタイルや体格に一番合った物を選ぶというわけにもいきません。上級者や良心的なショップとよく相談して購入することがよいと思います。

結構こまごましたものが必要ですね。全て1度に揃えなくてもよいものもあります。

以下のように、リカーブ・ボウ(RC)とコンパウンド・ボウ(CP)では揃える道具が異なります。まず、リカーブ・ボウ(RC)かコンパウンド・ボウ(CP)かを決めなければなりませんね。

 

   リカーブ・ボウ(RC)         

   コンパウンド・ボウ(CP)

 

各アイテム毎の製品の市販価格について中心となる価格帯です。(単位:円)

アイテム 価格帯(CP用) 価格帯(RC用) 備考
弓本体 70,000 - 200,000 50,000 - 300,000 ハンドル+リム
サイト 10,000 - 34,000 20,000 - 50,000 弓につける照準
サイト・スコープ 8,000 - 26,000 --------- CPはサイトのほかにレンズ付きの照準を付けます
ピープ・サイト 1,000 --------- 弦につける照準です
レスト 12,000 - 15,000 1,000 - 4,000 弓につける矢を乗せる部品
プランジャ --------- 4,200 - 15,000 矢を真直ぐ飛ばすための部品
CPはレストと一体となっています
クリッカ --------- 1,500 弓を引く量を一定にするための部品
スタビライザ 13,000 - 50,000 30,000 - 70,000 弓のバランスを取ったり振動を和らげます
CPは1本。RCは3本付けた場合です
ストリンガー --------- 1,000 ストリング(弦)を弓に張るための道具
CPは弦を張りっぱなしのため不要
リリーサ
8,000 - 50,000 --------- ストリング(弦)を引くための道具
RCはタブを使います
タブ
--------- 1,500-15,000 ストリング(弦)を引くために指にはめる道具
CPはリリーサを使うため不要
ボウ・ケース
10,000 - 30,000 10,000 - 40,000 専用のものではなくてもOKです

 

共通アイテム
アイテム 価格帯 備考
アロー(矢) 18,000 - 100,000 とりあえず12本分です。矢は消耗品といえます。
初心者の方はいきなり高価なものを揃える必要ありません
アロー・ケース 5,000 図面ケース等で代用している人もいます
ボウ・スタンド 5,000 - 10,000 弓を置くスタンド
クイーバ 5,500 - 20,000 競技中に矢を入れる矢筒。腰に付けるので別に腰ベルト(何でもいい)が必要です
アーム・ガード 1,200 腕当て
チェスト・ガード 2,000 胸当て。CPは使わない人が多い
ボウ・スリング 500 弓と押し手を繋ぐ紐。自作の人が多い

 

大会参加費

東京都アーチェリー協会主催公認試合
  ターゲット 2,500円
  フィールド 4,000円

その他ローカルの試合(試合によって変わります)
  ターゲット 2,000円前後
  フィールド 4,000円前後

公認試合に参加する場合は、全日本アーチェリー連盟選手登録料4,000円/年間と東京都の場合、東京都アーチェリー協会登録料2,000円/年間(合計6,000円)が必要です。

 

段・級のようなものはあるのですか(スターバッジ)

アーチェリーでも、弓道のような「段・級」の認定制度はあります。しかし、アーチェリー界ではまったくといっていいほど一般的ではありません。「段・級」の存在を知らないアーチゃーのほうが多いのではないでしょうか。
似たようなもとして、全日本アーチェリー連盟ではアーチャーの技能レベルを認定する「スターバッジ」制度があります。公認試合での得点に基づき、次のような区分により全日本アーチェリー連盟に申請すると、認定書とバッチが交付されます。
公認試合に参加する場合はグリーンバッヂ以上の所有が要件となっています。(厳密にチェックはしていないようですが。)さらに、全日本クラスの試合では一定以上のバッヂの所有が資格要件となっています。
「バッジ」の取得は、アーチャーの励みになっている面がありますが、やや高額有料ということもあって、一部のアーチャーだけとなっています。

 

アウトドアターゲット(RC70m部門、CP50m部門)

バッジ色 得点 価格
パープル(紫) 700以上 7,500円
ゴールド(金) 675~699 6,500円
レッド(赤) 650~674 5,500円
ブルー(青) 600~649 4,500円
ブラック(黒) 550~599 4,000円
ホワイト(白) 500~549 3,500円

アウトドアターゲット(BB50m部門)

バッジ色 得点 価格
パープル(紫) 640以上 7,500円
ゴールド(金) 625~639 6,500円
レッド(赤) 600~624 5,500円
ブルー(青) 550~599 4,500円
ブラック(黒) 500~549 4,000円
ホワイト(白) 480~499 3,500円

アウトドアターゲット(1440ラウンド) RC部門、CP部門

バッジ色 得点 価格
パープル(紫) 1400以上 7,500円
ホワイト(白) 1350~1399 6,500円
レッド(赤) 1300~1349 5,500円
コールド(金) 1200~1299 4,500円
シルバー(銀) 1100~1199 4,000円
ブロンズ(銅) 1000~1099 3,500円

 

インドアターゲット(18m60射) RC部門、CP部門

バッジ色 得点 価格
パープル(紫) 595以上 7,500円
ホワイト(白) 585~594 6,500円
レッド(赤) 575~584 5,500円
コールド(金) 550~574 4,500円
シルバー(銀) 525~549 4,000円
ブロンズ(銅) 500~524 3,500円

 

インドアターゲット(18m60射) BB部門

バッジ色 得点 価格
パープル(紫) 560以上 7,500円
ホワイト(白) 550~559 6,500円
レッド(赤) 540~549 5,500円
コールド(金) 520~539 4,500円
シルバー(銀) 500~519 4,000円
ブロンズ(銅) 480~499 3,500円

フィールド RC部門、BB部門

性別 バッジ色 得点 価格
男子 コールド(金) 169以上 4,500円
男子 シルバー(銀) 144~168 4,000円
男子 ブロンズ(銅) 115~143 3,500円
女子 コールド(金) 151以上 4,500円
女子 シルバー(銀) 126~150 4,000円
女子 ブロンズ(銅) 97~125 3,500円

フィールド CP部門

性別 バッジ色 得点 価格
男子 コールド(金) 189以上 4,500円
男子 シルバー(銀) 159~188 4,000円
男子 ブロンズ(銅) 125~158 3,500円
女子 コールド(金) 171以上 4,500円
女子 シルバー(銀) 139~170 4,000円
女子 ブロンズ(銅) 107~138 3,500円

アウトドアターゲットキャデット U-15

バッジ色 得点 価格
黄色 1200以上 700円
赤色 1100~1199 500円
青色 1000~1099 300円

グリーンバッジ

アウトドア       200点以上(30m36射)

インドア        240点以上(18m60射)

フィールド  BB、RC  50点以上(12的)

フィールド  CP     60点以上(12的)

                  価格 800円